2,025年、省エネ基準に適合する家づくりが義務になります
あなたは、2,025年4月に施行予定の
『省エネ基準適合義務化』をご存知ですか?
現在、省エネ基準適合が義務付けられているのは一部の非住宅だけです。
しかし、施行後に工事に着手する建築物は、
原則として、住宅を含む全てが義務の対象になります。
「まだ先の話だから、今は基準値を意識しなくてもいいよね」
という家づくりをすると、
築後数年で『時代遅れの家』になってしまうかも…。
■省エネ住宅
省エネ住宅とは、家庭のエネルギー消費量を抑制するために、
「断熱」「気密」「遮熱」などの性能を高めた住宅です。
メリットとして
・冬、室内の熱を外に逃がさない
・夏、屋外の熱を侵入させない
・結露による建物の腐朽や劣化を抑制できる
・結露によるカビやダニの発生を抑制できる
・光熱費を節約できる
・温度差による健康被害を予防できる(ヒートショックなど)
・「寒くて寝付けない」などの、暑さや寒さによるストレスを減らせる
などが挙げられます。
2,025年には、
現在の省エネ住宅の水準が、省エネ基準の最低ラインになります。
2,030年になると、さらに基準が引き上げられ、
ZEH(ゼッチ)水準の省エネ性能が最低ラインになります。
■適合性審査
建築確認手続きの中で、省エネ基準に適合しているか審査が行われます。
審査は第三者機関が行いますが、
・建築基準法の規定に適合していない
・必要な手続きや、書面整備等が行われていない
という場合は、確認済証や検査済証が発行されません。
確認済証が発行されないと、工事を開始できません。
検査済証が発行されないと、
建築確認、中間検査、完了検査をクリアしたと認められないため、
発行されるまで建物を使用できません。
■導入コストは心配ですが…
みなさん、省エネ性能を満たす住まいを建てるとなると、
やはり導入コストが気になりますよね。
しかし、最近の導入コストは、そこまで高額にならない傾向があるとか。
それに、省エネ性能が向上すると、入居後の光熱費を節約できます。
温度差による疾患も予防できるので、その分の医療費も節約できます。
今後、基準に適合していない住宅は、
資産価値が大きく下がる可能性があると予想されています。
住宅ローン減税や補助金、住宅ローンの優遇金利などをフル活用して、
家族が健康で幸せに暮らせる家づくりをしたいですね。
【編集後記】
■検査済証
検査済証は、建物と敷地が
建築基準法に適合していることを証明する重要な証書です。
紛失したら、発行済みであることを示す
『建築台帳記載事項証明書』の発行は可能ですが、
検査済証の再発行はできません。
増改築や売却などの際に必要になるので、大切に保管しましょう。